無意識の偏見~アンコンシャス・バイアス~

「男はこうすべき」「女はこうあるべき」性別に基づく無意識の偏見について政府が調査をしました。なぜ、このような珍しい調査をしたのでしょうか?

ジェンダー平等に向けて法制度の整備がいくら進んでも、社会はなかなか変わらない。その大きな理由にアンコンシャス・バイアスが在る。社会を変えていくには、法制度の整備だけでなく、このつかみどころがないけど、しっかり根付く無意識の偏見問題を解決していく必要がある。ので、政府が調査することになったという流れのようです。

男女共同参画を推進する様々な取組が進められており、法制度の整備も進んできたものの、依然として社会全体が変わるまでには至っていない。「令和元年男女共同参画社会に関する世論調査」によれば、社会全体における男女の地位の平等感について、「男性の方が優遇されている」と回答した者の割合は 74.1%である一方、「平等」と回答した者の割合は 21.2%に過ぎない。背景には、働き方・暮らし方の根底に、長年にわたり人々の中に形成された固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見・固定観念、無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)があることが挙げられる。

2020年12月25日に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」のP110 <4D6963726F736F667420576F7264202D2082548E9F8C7689E6816988C495B6816A3230313232313135323594C581698DB68CA8817595CA8E868176816A2E646F6378> (gender.go.jp)

調査対象が「無意識」ですから、まずは意識することから。

令和3年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究 調査結果 [PDF形式:2,409KB]別ウインドウで開きます

★性別役割意識の男女別上位10までで、個人的にひっかかった項目。                     男性側の思いこみが男性自身を縛っている?                                          👨男性は仕事をして家計を支えるべきだ50.3%                            👨デートや食事のお金は男性が負担すべきだ 37.3%  
👨男性は人前で泣くべきではない 31.0%
👨男性は結婚して家庭をもって一人前だ 30.3% 

女性側の思い込みが女性自身を息苦しくしている?                           👩育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきでない 30.7
👩共働きでも男性は家庭よりも仕事を優先するべきだ 23.8
👩共働きで子どもの具合が悪くなった時、母親が看病するべきだ 23.2
👩家事・育児は女性がするべきだ

男性側の単なる思い込み=人によるでしょう⤵                                      👨女性は感情的になりやすい 35.6%                                👨家事・育児は女性がすべきだ29.5%

女性側もしっかり思い込んでます⤵⤵                                      👩女性は感情的になりやすい36.6%                                 👩組織のリーダーは男性の方が向いている22.4%                             👩大きな商談や大事な交渉事は男性がやるほうがよい22.4%

大事なのは次。このアンコンシャス・バイアスをどうリリースしていくか。放していくかですが、政府がアンコンシャス・バイアスという「意識」の問題にどう向かうのか。制度や法律を変えれば、すぐにどうこうできるものではありません。制度と社会意識が呼応してないと、そのはざまで負担を背負わされる存在もでてきてしまいます。そういう犠牲を払いながら、それだからこそ、前に進んでいかないと。偏見ではなくそのままで。

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