性暴力被害者支援

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(全国共通短縮番号)は#8891です。政府は、性暴力被害に対応する性犯罪・性暴力被害者ワンストップ被害者支援センターを各都道府県に設置しています。性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター一覧 | 内閣府男女共同参画局 (gender.go.jp)

「性犯罪」だけでなく「性暴力」がついているのは、性暴力を受けた段階では「性犯罪」にあたるのかどうかわかりません。「このくらい」と思ってしまいセンターに支援を求めるのをためらうことがないように、犯罪に該当するか問わず「性暴力」を対象としています。

ワンストップとあるように、そこにさえ行けばカウンセリングを受け、医療的ケア、警察への届け出、法律相談等々、必要な機関につなぐ、同行支援=付き添ってもらえる。各センターで特色があると思いますが、必要な支援や手続きを進めるために、被害者が走り回り、何度も被害状況を話すといった過酷な負担をおうことがないように、一か所で済むように、ワンストップの支援を目指しています。

被害者や支援者が大変な中、声を上げ続けた結果、国会でもとりあげられ、政府も動き出しました。metoo運動、フラワーデモを通して、社会の中でも性暴力がどれほどきついものか、被害者の置かれる状況かいかに過酷かが語られ、認識されるように少しずつ少しずつなってきています。

“性暴力”裁判 被害女性が語った15分のことば (nhk.or.jp) この記事のケースでは、被害女性が「性暴力」を大学で学び知識を持っていたことが、被害後の動きにつながりました。震えが止まらない恐怖の中でも、彼女を動かした「学び」「知識」の力を感じました。そして、被害者支援の情報を集めたプラットホームをたちあげました⇒ THYME | 性暴力被害者支援 情報プラットホーム

男が出て行ったあと、そのまま2時間以上震えが止まらなかったそよかさん。みずからを奮い立たせたのは、大学でジェンダー研究に取り組み、性暴力について学んだときの知識でした。被害の証拠になるものを残そうと、男が置いていったビールの缶などを写真に撮り、出来事をすべてスマホのメモ帳に記録しました。早朝、なんとか自宅を出て電車で実家に向かいながら、ワンストップ支援センターを検索しました。緊急避妊薬を処方してもらったり、体から男のDNAを採取してもらったりする必要があると考えたからです。

NHK“性暴力”裁判 被害女性が語った15分のことばHPより

 性暴力、性犯罪をめぐる課題は、まだまだたくさんあります。その一つ、性犯罪事件で、被害者の名前を知らない加害者に、裁判の過程で被害者の氏名や住所まで明示するのが刑事訴訟法の原則です。今のネット社会で、加害者に名前を知られる被害者の不安は計り知れないです。刑事訴訟法は刑を科す国家と刑を科される犯人をターゲットにしています。少しずつ被害者が参加できるようになってきていますが、法律の目的からして限界があります。
それにしても、名前を知らない加害者にわざわざ被害者の名前を知らせるなんて・・・いくらなんでもとの声をうけて、昨年9月には、法制審議会は、性犯罪被害者の氏名など個人を特定する情報を加害者に明らかにしないまま、逮捕や裁判などの刑事手続きを進めることを可能にする刑事訴訟法などの見直しを法務大臣に答申し、法改正を待っている状態です。

 被害者の声をきかないとわからない、想像できないことがたくさんあります。

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